ちょっと考える算数3
問題
ある学級には男子16人、女子15人の生徒がいます。
5、6人で班を作っています。
今日は4人お休みで遅刻が2人、早退が1人でした。
教室ではメダカを15ひきとカメを2ひき飼っています。
学級担任の先生はメガネをかけてぼうず頭のおもしろい男性です。
副担任の先生はぼうず頭でつまらない先生です。
「みんな仲良く」が学級目標です。
①この学級はぜんぶで何人いるでしょうか。 式を書いて答えを出しなさい。
②この学級の班はいくつでしょうか。
理由を書いて答えを出しなさい
答え
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① 15+16+1+1=33(男子+女子+担任+副担任) 答え 33人
② 31人を6人のはんで分けると、31÷6=5あまり1 となる
31人を5人のはんで分けると、31÷5=6あまり1 となる
6人の班にすると1人がどの班にも入れず、
5人の班にすると余った1人がどこかの班に入れるので、
6班でちょうどよくなる
答え 6班
なぜこのような回りくどい問題を出すのかというと、文を読んで整理することが苦手な生徒が増えてきているからだ。
大人はこれを読んで簡単じゃないかと思うかもしれないが、生徒に実際にやらせてみると中学生でもすぐに解けないのである。
①の人数を出すのに、あろうことかメダカやカメまで足してしまい、50人と答えてしまい、
②の班を考えるのに余りが出てしまうから、答えられないと考えてしまうのだ。
「人」という単位と「ひき」という単位は異なるので足せない、もし足して考えるのであれば「全部でいくつの動物がいるか」といった問いにしないとおかしいのである。
「5、6人の班」なので余った人数を入れてもよいのである。
実生活ではできることでも文章になると、途端に意図が読めなくなってしまうという弱点を最近の子供たちは抱えている。文字に書いてあることを現実に即して想像する力が弱まっているのである。
また、情報の要不要の選別も苦手にしており、言われたことを鵜呑みにしてしまい、過ちがないか考えて見ることも苦手にしているからだ。
こんな出題をするのは、文字はあくまで記録して思い出しやすくするための道具なので、しっかりと使えるように脳を働かせられる=考える力を身につけるようにしたい、ということなのだ。